寒い冬でも快適に眠れるように羽毛ふとんを必要とされる方はたくさんいらっしゃると思います。しかし、いざ羽毛ふとんを購入しようとすると値段はピンからキリまで……、どの羽毛ふとんを買えばいいのか迷ってしまいます。

羽毛ふとんに求められるのは、
・理想的な寝床内温度(33℃±1℃)湿度(50%±5%)を目指すための保温性と吸湿性
・容易に寝返りができる軽さ
・長く快適に使える耐久性・使い勝手の良さ

羽毛ふとんの価格の差が出るのは
ダウン>生地>キルティング
この三つの順です

羽毛ふとんの良し悪しはダウンだけでなく、生地やキルティングによっても決まります。快適な寝心地の良い羽毛ふとんを選んでいただくために、羽毛ふとんを選ぶ際の3つのポイントをまとめてみました。

①羽毛のダウン

ダウンに求められるのは、かさ高(ボリューム)、復元力(パワー)、耐久性です。

羽毛ふとんに使用されるダウンは大別すると、ダック(アヒル)・グース(ガチョウ)の2種類です。一般的に、ダックに比べグースの方が体格が大きいので、よりボリュームとパワーのある大きなダウンボールが採取できます。パワーのあるダウンは、少量でもたくさんの空気を含んで膨らみますので、より軽くて暖かい羽毛ふとんに仕上がります。

安価で小さなダウンはコシがなく、耐久性が乏しいので何年もしない内に小さくなって嵩がなくなり、寒いふとんになってしまいます。しっかりと成熟したダウンは、適切なお手入れと、10年~15年毎にリフォームすることで、長期間快適にお使いいただけます。

当店のポーランド産ホワイトコウダ・グースダウンは、トレーサビリティが確保された本物です。現地を視察し買い付けし、大手メーカーには負けない質と価格を実現しています。

②側生地

中身の羽毛ばかり重視されがちですが、羽毛を包み、より肌に近い側生地こそ、ぜひこだわって欲しいポイントです。

羽毛ふとんの側生地には、ダウンが飛び出さないようにダウンプルーフという加工が施されております。羽毛製品の価格高騰が続いている中で、少しでもコストを下げようとポリエステルが混じった羽毛ふとんをよく見かけるようになりました。綿と比べて、軽量な生地を作れるのですが、ダウンプルーフがよく効くので非常に通気性の悪い羽毛ふとんになってしまいます。ポリエステルには吸湿性もないので、非常に蒸れやすくなり、就寝時の発汗を素早く吸放湿できません。コストダウンと一緒に寝心地まで悪くなるのはいただけません。

生地はやはり綿100%、サテンと比べて軽量の平織(バティスト)の生地がおすすめです。生地が軽いと、ダウンが少量でもしっかりと膨らむので、さらに軽量化できます。掛けふとんが軽いと、就寝中の身体への負担を軽減することができます。また平織(バティスト)の生地は、通気性もよく、就寝中の発汗を素早く羽毛に伝えることができ、羽毛の良さを最大限発揮します。その反面、ダウンの吹き出しが少々目立つこともあります。中に入れるダウンはコシのある上質なものが良いでしょう。

③キルティング

充填したダウンが移動しないように、羽毛ふとんは部屋毎に、マス目で区切られています。
一般的に多いのが、4×5マスの20マスキルトです。このキルティングはマス目が大きいので肌沿いが悪く、使用していくうちに衿元の羽毛が偏りやすいという欠点があります。
その欠点を補うために当店は、さらにマス目を細かくした5×6マスの30マスキルトをおすすめしています。
その他にもキルティングは何種類もあります。
上層・下層と分ける二層式キルト、これは保温力は優れているので寒がりな人におすすめです。
しかし、暑がりな汗かきの人や、寝室がそこまで寒くないのであれば、二層式キルトはおすすめできません。
ひとり一人の体質や住居環境などを考慮して、適切なキルティングをご提案いたします。